雑草害虫への余波

高い二酸化炭素濃度の大気下における気候温暖化の畜産業へのもう1つの影響は、高い二酸化炭素条件下でのC3植物とC4植物の生理活動の反応の差に原因しています、C3植物の光合成活動の活発化、すなわち多くの炭水化物の生産が増し、たんぱく質の含量が相対的に低下して、資料の栄養価が低下するということです、更に高い二酸化炭素濃度条件下ではC4植物よりC3植物の乾物収量が一般に高くなるのでサイレージ用トウモロコシ(C4植物)の栽培から、ペレニアルライグラス、オオムギ、大豆(C3植物)などへ転作が進むことです(サイレージとは家畜の保存食の1つで、サイロなどに青刈りした飼料作物を詰めて乳酸発酵させたもの)、また、北アメリカ、中央アジア、サヘル地区、(北アフリカ北部を東西に横断する広大な砂漠の南側、モーリタニア、マリ、ニジェール、チャド諸国)などの広大な亜熱帯草原において、家畜飼養能力が低下します、これらの草原には多くのC4型の草が分布しているので、高い二酸化炭素濃度条件下ではその優位性が失われる心配があるのです。

雑草害虫への余波

ここ50年間、世界の穀類生産は2.6%/年という高い成長率で増大し、20世紀末には約21億トンを記録しました、このような急激な増産を可能にしたのは、20世紀半ばから先進国を中心に発展してきた高収性農業技術の発展です、とくに大きな役割を果たしたのは

  • よい草型と耐肥性をもつ高収性品種
  • 効果的な肥料、とくに窒素肥料の旋用
  • 効果的な農業(殺虫剤、殺菌剤、除草剤)の開発、使用

の3つの技術開発です。

西暦2000年の肥料生産量は次のようになります。

  • 窒素肥料   8462万トン
  • リン酸肥料  3170万トン
  • カリウム肥料 3554万トン

これらの肥料の旋用によって作物葉の光合成活動は盛んになり、よく成長し豊かな実りをもたらしてくれるのです、このように十分な肥料を施した作物は一般に瑞々しく、体内にアミノ酸やたんぱく質を多く含んでいます、これは人間だけでなく、昆虫や最近にとっても大変美味しい食物です、また肥料分の多い耕地では、多くの雑草も活発に生長し、日射エネルギー、土壌水分、肥料、そして空間を作物と融合して作物の成長を妨げ収量を低下させます。

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