果樹栽培への余波

 

堀江らは、二酸化炭素濃度と気温が流れ方向に大きく変化する風洞形温室でイネ栽培を行いました、その生長収量分析から、大気中の二酸化炭素濃度、気温、日射データよりイネの生長過程と収量を予測するモデルを開発しています平均気温22℃で最高収量となり、その両側温度域で収量は減少し、18℃と38℃で収穫皆無になっています、ほぼ同様な結果がアメリカの研究グループによっても発表されています、平年気候表によると、登熱期間の平均日射量は15~17MJ/㎡になるようです、2倍の二酸化炭素濃度の肥料効果で玄米収量は点線と実践との比較からわかるように全ての濃度域と日射水準で約16%増加するようです。

堀江らは開発したモデルと3つの大気大循環モデルからの温暖化気候シナリオを用いて2100年ごろの温暖気候下での日本の稲作の変化を調べています、コシヒカリのように高温耐性の強いモデル品種とアキヒカリのような弱いモデル品種についての結果で、北日本全域および東日本の大部分で増収となり、東日本の太平洋沿岸と西日本全域で減収になっています、これは東日本の太平洋岸と西日本全域では、今世紀末の稲作期の気象が高温に過ぎるためです、対策として

  • 高温耐性の強い品種の採用
  • 栽培期の全身による出穂開花期の高温の回避

が考えられます、しかし登熱期が気温の最高期にあたると、腹白米や心白米が多く発生して、品質の低下する心配があります。

果樹栽培への余波

1年生の普通作物と違って果樹の多くは栽植してからしてから20年30年、時には更に長期に渡って生産を続けることが経営的に必要です、それゆえ気象的な適地を選んで果樹園を拓き営農するのが普通です、しかも春から秋までの果樹の生育期だけでなく、低温な冬の休眠期の気象条件も果実の生産量と品質に密接な関係を持っています、このため気候の長期的な変化は普通作物と比べて大きな影響を与えます、また昨季移動などの対策技術の適用も非常に困難です。

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