雑草への余波

作物の成長を妨げて減収をもたらす病害虫や雑草の被害を抑えるため、はるか農耕の開始時代から何千年も人々は苦労を重ねてきました、1950年代以前は天然物に由来する農薬が広く使われていましたが、それ以降は化学合成農薬の全盛時代に入りました、次から次へと新しい農薬が開発され、農業のあらゆる分野で効果を上げています、西暦2000年の世界の農薬生産量は、大体次の通りです。

  • 殺虫剤 31万トン
  • 殺菌剤 20万トン
  • 除草剤 33万トン
  • その他 3万トン

肥料農薬の多用によって、農業は華々しい成果を挙げ生産量は急激に上昇しました、そして先進国の住人は、好まざる友人、食糧不足との長年にわたる付き合いから開放され、現在では毎日が「晴れ」の食事です、しかし農薬の多用は深刻な世界的な環境汚染と食品汚染を引き起こしました、そして農薬の改良と使用法の改善が続けられ今日に至っています、一方21世紀そして今千年紀を通じて進行する地球温暖化は地球の多くの地域で雑草の繁茂を促し、低緯度地帯に多い病原菌と害虫類の北上または南下を助長します、またそれらの活動期間が長くなるため、病原菌や害虫類の棲息密度が危険水準以上に長く保たれる心配もあります、これらは増大する食料需要を控えて大変な問題です、そこでここでは雑草、病原菌、害虫類への温暖化の影響を簡単に説明しましょう。

雑草への余波

田、畑、畦、そして周辺に自生して、直接間接的に作物に被害を与える作物以外の草は、耕地雑草と呼ばれています、日本のように夏季に高温多湿になる環境下では、夏の雑草がよく茂り、作物の生長収量に被害を与えます、作物に強い害を与える雑草は水田で約45種、畑で約60種あるといわれています、水を張った湛水田に移植する水稲では畑より雑草が少ないようです、しかし耕さずに稲の種子を蒔く栽培が広がるにつれ、水田でも雑草が多くなっています。少し古いデータですが、雑草の繁茂による収量低下は、北アメリカで11%~15%、アジア・ヨーロッパ・南アメリカで10%~20%と報告されており、その被害は無視できない大きさです。

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